西島悠也|水墨画の巨匠
水墨画と聞いて皆さんはどんなイメージをもたれますか?
お年寄りが好みそうだ、自分には縁がないものだ、難しくて良くわからないなど、両手を上げて好きと答える人のほうが少ないように思えます。
たしかに墨のみで描くことで西洋の水彩画と比べると、華やかさに欠けるようにとらえる方が多いと思います。
でも違うんです。
水墨画の魅力はその墨のみで水彩画に負けない表現をすることにあります。
ここで聞きます。
水墨画は本当に墨の黒一色でしょうか?
私にはそうは思えません。
同じ墨を使ってもその濃淡を使い分けることで様々な表現をしているのです。
湖を描いたとします。水面に浮かぶボートはしっかりとした濃さで描かれているのとうすく描くのをおりまぜることで遠近であったり、霧などを表現することができます。
そしてその水墨画が私たちに与える印象は同じ景色でも、水彩画とは違った奥深さを感じることができます。
みなさんぜひ、数ある巨匠たちの水墨画を見てください。何枚も見ることで、その独特の表現世界に酔いしれてほしいのです。